冷却水リサイクルシステム
航空機、車両の制御短縮と雨天時のハイドロプレトレーニング現象の軽減に有効なグルービング工事(=安全溝)。
しかし、その施工過程においては従来、膨大な量におよぶ冷却水とアスファルト切削カスからなる建設汚泥の大量発生という、避けて通ることのできない諸問題を内包していました。
東成建設は、グルービングのパイオニアとして長年培った技術と経験を土台に、半自動フィルタープレス脱水機を核とした「冷却水リサイクルシステム」を開発。汚泥を清水と、脱水ケーキに分離して、清水は、冷却水として再利用することで、2つの難問に終止符を打つことに成功しました。
産業廃棄物の大幅な減量化、また周辺環境や地域住民などへの配慮に日々苦心されている空港運営管理者、自治体、公共団体、企業の皆様に経済性と環境適合性に優れたこの「CCS」グルービング工法を提案致します。
▼ 特長(1) - 経済性
- 冷却水の使用量が約1/3に
- 産業廃棄物の発生が約1/10に
- 連続脱水処理で作業効率が向上
空港滑走路などにおける大規模な工事では使用する冷却水も膨大な量に上ります。冷却水の約87%を再利用する「CCS」グルービング工法なら、 上水道の使用量を従来の1/3以下に抑えることができるため、きわめて経済的です。さらに渇水期のグルービング工事にも威力を発揮します。
半自動フィルタープレス脱水機の採用で、グルービングの結果生じる汚泥を清水と固形分にほぼ完全に分離。沈殿分離方法や固化剤を使用する従来の 方法と比較して産業廃棄物の総量を約1/10に減量。運搬費及び産業処理費等のトータル的な省力化が図れます。
「CCS」グルービング工法では、半自動脱水機を移動車に搭載し、車載型として活用。施工マシン(グルーバー)と共用することで、施工を中断することなく、 連続的な脱水処理が可能になりました。これにより作業効率は格段に向上。工期の短縮に威力を発揮します。
▼ 特長(2) - 環境適合性
- 水資源の節約
- 産廃減量による環境負荷の最小化
- 環境への配慮が工事への理解を醸成
冷却水リサイクルにより上水道の使用量を約1/3に節約する「CCS」グルービング工法は、貴重な水資源の節約にも寄与。特に渇水期などにおける工事では水資源におおきな負荷を与えません
「CCS」グルービング工法により発生する脱水ケーキはほぼ完全な固形分であり、その体積は従来の方式で発生する建設汚泥廃棄物の1/10に過ぎません。しかも純粋なアスファルトの切削カスの塊であるため、自然環境に対し有害な物質を一切含まず、適切な処理が行える点も見逃せません。
建設・土木工事において発生する産業廃棄物をできるかぎり減量していくこと。循環型社会の実現を標榜する21世紀には、これに携わるすべての企業、自治体、施工業者にとって当然の責務となるでしょう。グルービング工事においても同様で、特に空港における施工については、周辺地域との共生の観点かた十分な環境対策を行うと同時に、環境に対し、自らの環境施策を積極的にアピールしていく必要があります。その意味において、冷却水の節約と産業廃棄物の減量という明快なコンセプトを持つ「CCS」グルービング工法ならば経済面ではもちろん、地域社会の理解、合意形成といった面でも皆様のニーズに応えうるものと確信しています。